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会社の税金基礎知識〜これで完璧!税金のしくみがわかった!

第1回 会社にかかる税金の種類

(小泉 禎久=公認会計士・税理士)
更新日: 2007-03-31 

 会社は事業活動を行う上で様々な税と係わっています。
税金は、(1)決算に関する税金、(2)従業員に関する税金、(3)資産の保有に関する税金、(3)臨時にかかる税金、(4)その他、に分類できます。税の種類はトータルすると50種類ほどになります。無駄なコストを抑えるためにも税金の基礎知識をしっかりと身につけましょう。





 企業は、様々な税金と係わっています。企業が利益を上げた時には法人税、何か物品を購入すれば消費税、得意先を接待し飲酒をすれば酒税(直接は支払いませんが価格に上乗せされています)と、様々な場面で、意識する・しないにかかわらず税金と係わっています。

 税金は、私たちの生活の中で非常に身近なものですが、案外その仕組みについて知らないのではないでしょうか。ここでは税金を知る第一歩として、その種類について見ていきましょう。

 会社の税金の分類には様々な方法がありますが、ここでは、簡単に、(1)決算に関する税金、(2)従業員に関する税金、(3)資産の保有に関する税金、(3)臨時にかかる税金、(4)その他、に分類し説明します。


決算に対する税金

 会社は、年に1回以上、決算を行い確定申告をしなければなりません。同時に税金を納税しなければなりません。

 決算に対する税金には、法人税、消費税、事業税、住民税(都道府県民税・市町村民税)があります。このうち法人税、事業税、住民税は会社の利益(正確には所得といいます)に対する税金です。

 これに対して、消費税は商品やサービスの売り上げ先から預った税金で、損益に関係なく納税します。


従業員に対する税金

 従業員に対する税金には、源泉所得税と住民税があります。
 会社は、毎月支払う社員の給与や税理士などに支払う報酬から所得税の金額を控除しなければなりません。そして、差し引いた所得税をまとめて税務署に支払うこととなります。これを源泉徴収所得税と言います。会社はこの所得税を翌月の10日までに納付する必要があります。なお、給与を支払う人数が常時10名未満の会社は、半年に1回まとめて納付する特例が認められています。

 住民税は、前年の所得に対して、市町村、都道府県が徴収する税金です。各市区町村から会社あてに通知された税額を6月から翌年5月までの12回、毎月の給与から差し引いて納入します。


資産の保有に関する税金

 会社が資産を保有していることにより関する税金があります。その主な物は固定資産税と自動車税です。

 固定資産税は、毎年1月1日に、土地、家屋などの不動産を所有している人が、その固定資産の所在する市町村に納める税金です。また固定資産税は、不動産だけではなくコンピュータやエアコンといった機械や備品などの固定資産にもかかります。これを償却資産税といいます。

 自動車税は、毎年4月1日に、運輸支局に登録されている自動車の所有者に対して課税される地方(都道府県)税です。税率は車の種類によって異なります。なお、軽自動車や二輪のオートバイ、原付バイクなどは軽自動車税がかかります。


臨時にかかる税金

 会社が、必要が生じた都度、納める税金には、印紙税や登録免許税などがあります。

 印紙税とは、領収書や契約書などを作成したときに課せられる国税です。文書に収入印紙を貼り付けて消印することによって納税します。

 登録免許税とは、会社設立、本店移転などの商業登記や不動産の移転などの不動産登記を行う場合に課せられる国税です。


その他の税金

 このほかにも、事業所税という税金があります。事業税と間違えやすいですが、指定都市等が都市環境の整備を目的として、一定規模以上の事業所にかける市町村税の一種です。事業所床面積の合計が1,000平方メートル超または、従業者数の合計が100人超の場合課税されます。

 また、会社が法律に定められた申告期限までに申告書を提出しなかったり、法律に定められた納期限までに税金を納税していない時に、本来納めるべき税金の他に延滞税や加算税が課せられます。なお、地方税法上における類似のものに、延滞金や加算金があります。印紙を貼らなかった場合には、過怠税が課せられます。


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小泉 禎久[こいずみ・よしひさ]
小泉会計事務所所長。公認会計士・税理士。1963年東京都生まれ。1986年明治大学政治経済学部卒業。一橋大学大学院国際企業戦略科中退。 1995年に公認会計士二次試験合格。
一般企業人事部、大手監査法人公開業務部を経て、小泉会計事務所開設。起業間もない企業からベンチャー企業、中堅企業の経理・財務・税務指導のほか、各種セミナー講師も行う。著作として、『企業規模別に見る中小企業会計指針の「必要十分」な適用法』(旬刊速報税理)、『変わる資金調達環境と税理士の指導』(旬刊速報税理)、『中小企業会計指針の適用ポイント』(日経ベンチャー経営者 クラブ)など。

小泉会計事務所
http://www003.upp.so-net.ne.jp/yoshi_k/

 

第1回 会社にかかる税金の種類
第2回 法人税
第3回 事業税
第4回 道府県民税、市町村民税
第5回 消費税、地方消費税
第6回 源泉所得税
第7回 償却資産税
第8回 印紙税
第9回 事業所税
第10回 延滞税・加算税・過怠税